コラム

ホームセンターの芝生が枯れてる?5つの原因と再生法・選び方

The grass at the hardware store is dead

ホームセンターで念願の芝生を手に入れたものの、いざ庭に広げてみると「本当にこれで育つのだろうか…」と不安な気持ちになっていませんか。

見た目が茶色く、まるで枯れているかのように見える芝生を前にすると、心配になるお気持ちは非常によくわかります。

ご安心ください。その芝生、まだ諦めるのは早いかもしれません。ホームセンターの芝生が茶色く見えるのには、季節的な休眠から購入前のコンディションまで、様々な理由が考えられます。そして、その原因ごとに適切な対処法が存在します。

この記事では、園芸の専門知識に基づき、ホームセンターの芝生が枯れて見える5つの主な原因を徹底的に掘り下げ、それぞれのケースに応じた具体的な再生方法を詳しく解説します。さらに、失敗しないための芝生の選び方、カインズやコーナンといった主要店舗ごとの販売時期や値段の傾向、おすすめの天然芝の種類やサイズ規格に至るまで、あなたが知りたかった情報を一つの記事に凝縮しました。

  • ホームセンターの芝生が枯れて見える5つの根本原因
  • 枯れた芝生の状態や原因に合わせた具体的な再生テクニック
  • 良質な芝生を確実に見極めるためのプロの選び方のコツ
  • 主要ホームセンターにおける芝生の販売時期や価格の完全ガイド

目次

ホームセンターの芝生が枯れてる!考えられる5つの原因とは

ホームセンターの芝生が枯れてる!考えられる5つの原因とは
  • 芝が枯れる原因と芝生が茶色くなる原因について
  • 荒れた芝生を再生する方法
  • 冬枯れした芝生の手入れ方法
  • ホームセンターでの芝生選び方
  • ホームセンターでおすすめの天然芝

芝が枯れる原因と芝生が茶色くなる原因について

ホームセンターで購入した芝生が茶色く枯れているように見える現象には、必ず原因があります。焦って自己流の手入れをしてしまう前に、まずはなぜそのような状態になっているのかを冷静に見極めることが、美しい緑の絨毯への最も確実な道筋です。ここでは、考えられる主な5つの原因を、専門的な視点から詳しく解説します。

原因①:購入した時点ですでに傷んでいた【最も多いケース】

残念ながら、最も頻繁に見られる原因が、購入した時点で芝生がすでに深刻なダメージを負っていたケースです。「切り芝」として販売されている天然芝は、畑から切り取られた瞬間から、根が土から離れた「生もの」と同じ状態になります。時間の経過とともに、自身の栄養分を消費し、水分は蒸散していくため、鮮度は刻一刻と失われていきます。

特に、ホームセンターの流通・販売環境は、芝生にとって必ずしも最適とは言えません。

  • 長期間の在庫と乾燥:生産地から店舗に輸送され、店頭に並び、お客様の手に渡るまでには数日かかることも珍しくありません。その間に適切な水分補給がなされていないと、芝生は深刻な水切れ状態に陥ります。
  • 不適切な陳列環境:芝生はしばしばパレットに何段にも高く積み重ねられて陳列されます。この状態では、上段の芝生は風にさらされて乾燥しやすく、中段から下段の芝生は日光が全く当たらず、風通しが悪いために高温多湿で蒸れてしまいます。蒸れは根を腐らせる大きな原因となり、一度蒸れて弱った芝生は再生が非常に困難です。

見た目が茶色や黄色に大きく変色している場合、それは単なる乾燥ではなく、根がすでに活力を失っている危険なサインである可能性が高いと認識してください。

よくある失敗事例:シーズン終盤の「見切り品」に要注意

6月を過ぎたあたりから、ホームセンターでは売れ残った芝生が「値下げ」「見切り品」として安く販売されることがあります。しかし、これは長期間店頭に置かれ、過酷な環境にさらされた芝生である可能性が極めて高いです。一見お得に感じられても、植え付け後に半分以上が根付かずに枯れてしまい、結局は追加購入や張り替えで余計なコストと手間がかかるという失敗は後を絶ちません。芝生選びは、初期投資を惜しまないことが最終的な成功への近道です。

原因②:季節的な休眠(冬枯れ)

日本で一般的に流通している高麗芝やTM9などの「暖地型芝生」は、冬になると地上部が枯れて茶色く変化します。これは「休眠」または「冬枯れ」と呼ばれる、植物が越冬するための正常な生理現象であり、完全に枯死したわけではありません。

植物の光合成を司る葉緑素(クロロフィル)は、気温が低下すると分解されます。すると、それまで隠れていた黄色の色素(カロテノイド)が目立つようになり、芝生は茶色く見えるのです。この状態では地上部の成長は停止していますが、地中の根は生命活動を維持しており、春になり気温が15℃を超える日が続くと、再び新しい緑の芽を力強く吹き始めます。

購入時期が3月~4月上旬の場合、まだ休眠から完全に覚醒していないために枯れているように見えるのはごく自然なことです。この場合は、焦らずに適切な管理を続ければ、やがて美しい緑に変わっていきます。

原因③:病気や害虫の被害

芝生は、時に目に見えない病原菌や害虫によって深刻なダメージを受けます。特に注意すべき代表的なトラブルをご紹介します。

代表的な病気:「ラージパッチ」

春や秋、気温が20℃前後で雨が多く、湿度が高い時期に発生しやすい代表的な糸状菌(カビ)の病気です。病原菌は「リゾクトニア菌(Rhizoctonia solani)」で、最初は円形に芝生が黄色っぽく変色し、やがてその円は拡大しながら中心部から枯れて茶色のパッチ(斑点)状になります。水はけの悪い場所や、窒素肥料の与えすぎで葉が軟弱になっていると発生リスクが高まります。

芝生の三大害虫

特に被害が多いとされるのが以下の3種類の害虫です。それぞれの被害の特徴を知っておくことが早期発見に繋がります。

  1. スジキリヨトウ(ヨトウムシ):夜行性のガの幼虫で、日中は土の中に潜み、夜になると地上に出てきて芝生の葉を食べます。葉先が白っぽくカスリ状に食べられている場合、この虫の可能性が高いです。
  2. シバツトガこちらもガの幼虫で、自分の糞や芝生の刈りカスで「苞(つと)」と呼ばれるトンネル状の巣を作って潜んでいます。芝生がまだらに枯れ、密度が低下する原因となります。
  3. コガネムシの幼虫:土の中に生息し、芝生の根を直接食害します。被害が進行すると、芝生が地面に固定されなくなり、カーペットのように簡単にめくれてしまうようになります。これが最も深刻な被害をもたらす害虫の一つです。

これらの病害虫は、放置すると被害がどんどん拡大してしまうため、早期の発見と対策が不可欠です。(参照:農林水産省 病害虫情報

原因④:不適切な手入れ(水・肥料・除草剤)

芝張り後の手入れも、芝生の生死を分ける重要な要素です。良かれと思ってやっていることが、実は逆効果になっているケースも少なくありません。

浸透圧で枯れる「肥料焼け」のメカニズム

植物の根は「浸透圧」という仕組みを利用して土の中から水分を吸収しています。これは、濃度の低い方から高い方へ水が移動する性質のことです。通常は根の中の濃度の方が土壌より高いため、水分を吸収できます。しかし、一度に濃すぎる化学肥料などを大量に与えると、土壌の濃度が根の中よりも急激に高くなってしまいます。すると、逆に根の中の水分が土壌に吸い出されてしまい、植物は脱水症状を起こして枯れてしまうのです。これが「肥料焼け」の正体です。

同様に、水のやりすぎは土壌中の酸素を欠乏させ、根を呼吸困難に陥らせて腐らせる「根腐れ」を引き起こします。水不足はもちろん枯れの直接的な原因ですが、「毎日あげているのに枯れる」という場合は、根腐れを疑う必要があります。

原因⑤:土壌環境の悪化

芝生を張る前の「床土(とこつち)」の準備が不十分だった場合、後々になって生育不良を引き起こすことがあります。

  • 水はけが悪すぎる:粘土質の土壌などでは、水が溜まりやすく常に根が湿った状態になり、根腐れのリスクが高まります。
  • 土が固すぎる造成地の固い土などの上にそのまま芝生を張ると、根が深く伸びることができず、乾燥や栄養不足に弱い貧弱な芝生になってしまいます。
  • 栄養不足:砂だけの床土など、有機物や栄養分が極端に少ない土壌では、芝生は健全に育つことができません。

芝生は地上に見えている葉だけでなく、地下に広がる根と、その根が生きる土壌環境の三位一体で成り立っています。この土台がしっかりしていないと、どんなに良い芝生を植えても、その後の生育は困難になります。

荒れた芝生を再生する方法

荒れた芝生を再生する方法

「もう手遅れかもしれない…」と諦めてしまうのは、まだ早計です。一見すると枯れてしまったかのような芝生でも、その原因を正確に特定し、適切な処置を施せば、驚くほど生命力を取り戻すケースは少なくありません。ここでは、具体的な再生方法を原因別に、そして芝生全体の基礎体力を向上させるためのメンテナンス方法を、専門的な知見に基づいて詳しく解説していきます。

原因別の具体的な対処法【応急処置】

まずは、前項で特定した原因に対して、直接的アプローチで応急処置を行います。迅速な対応が、被害の拡大を防ぎ、再生への道を切り拓きます。

1. 購入時から傷んでいた・乾燥していた場合

軽度の乾燥や傷みであれば、徹底した水分管理と活力剤の投与で回復が期待できます。芝生が新しい環境に根を張る「活着(かっちゃく)」までの期間が勝負です。

  • 水やり芝張り後、最低でも2~3週間は、土の表面が絶対に乾くことのないよう、毎日たっぷりと水を与え続けてください。特に晴れた日が続く場合は、朝夕の2回与えるのが理想的です。量は、マットの下の床土までしっかりと浸透するように、時間をかけてゆっくりと散水します。
  • 活力剤の使用:植え付け時のダメージからの回復を促進するために、「メデネール」に代表されるような植物活力剤(発根促進剤)を規定の倍率に薄めて水やり代わりに与えるのが非常に効果的です。これは肥料とは異なり、根の活動を活発にするためのものです。

これらの処置を1ヶ月ほど続けても緑の芽が全く出てこない、あるいは腐ったような状態になってしまった部分は、残念ながら再生が困難です。その場合は、その箇所だけを切り取り、新しい芝生に張り替える「部分張り替え」を行いましょう。

2. 病気が疑われる場合

ラージパッチなどの病気の兆候が見られたら、一刻も早い殺菌剤の散布が必須です。病気は放置すると、あっという間に感染範囲が広がってしまいます。

  • 薬剤の選定:ラージパッチには、「ダコニール1000」や「トップジンM水和剤」など、リゾクトニア菌に有効な殺菌剤を選びます。ホームセンターの園芸コーナーで相談し、症状に合った薬剤を選定しましょう。
  • 効果的な散布方法:薬剤は、葉だけでなく病原菌が潜む根元や土壌に届けることが重要です。散布する際は、「展着剤(てんちゃくざい)」という、薬剤を葉や茎に付きやすくする液体を混ぜると効果が格段に高まります。また、同じ薬剤を使い続けると病原菌が耐性を持ってしまう「薬剤耐性菌」が発生する可能性があるため、作用性の異なる複数の殺菌剤をローテーションで使用するのが理想的です。
農薬使用時の絶対的なルール

殺菌剤や殺虫剤は「農薬」です。使用する際は、必ず製品ラベルに記載された使用方法、希釈倍率、使用時期、使用回数を厳守してください。これは、効果を最大化するだけでなく、人や環境への安全性を確保するための重要なルールです。(参照:農林水産省 農薬の適正な使用について

3. 害虫が原因の場合

害虫の種類に応じた殺虫剤で、迅速に駆除します。被害のサインを見逃さないことが重要です。

害虫別の被害サインと対策薬剤の例
害虫の種類 主な被害サイン 対策薬剤の例 散布のコツ
スジキリヨトウ 葉の先端が白くカスリ状に食べられる スミチオン乳剤、オルトラン液剤など 夜行性のため、夕方~夜間に散布すると効果的。
シバツトガ 芝生がまだらに枯れる、鳥が芝生をつつく(幼虫を食べるため) スミチオン乳剤、ダイアジノン粒剤など 薬剤を根元まで届かせる意識で散布する。
コガネムシ幼虫 芝生がフカフカと浮き上がり、簡単に剥がれる ダイアジノン粒剤、スミチオン乳剤など 土壌深くに生息するため、薬剤を散布した後にたっぷりと水やりを行い、薬剤を地中深くまで浸透させる。

害虫を駆除した後、芝生には食害によるダメージが残っています。回復を助けるために、薄めた液体肥料や活力剤を与えて、新たな芽吹きを促してあげましょう。

芝生全体の活力を高める基本メンテナンス【体質改善】

応急処置と並行して、芝生が育つ土壌環境そのものを改善し、芝生自体の「基礎体力」や「免疫力」を高めるメンテナンスを行うことが、長期的に見て美しい芝生を維持する鍵となります。

再生のための最重要作業「エアレーション」

芝生が弱る大きな原因の一つに、「土壌の固結(こけつ)」があります。人々が歩いたり、雨で叩かれたりすることで、土の粒子が密に詰まり、固くなってしまうのです。固い土壌では、以下のような問題が発生します。

  • 根が酸素不足になり、呼吸できなくなる。
  • 水や肥料が地中深くまで浸透しなくなる。
  • 根が深く張ることができず、乾燥に弱い芝生になる。

この問題を解決するのが「エアレーション(穴あけ作業)」です。専用の器具で土に無数の穴を開けることで、土壌中に空気と水の通り道を作り、根の活性化を劇的に促進します。

エアレーションは、芝生の生育が旺盛な春(3月~5月)か秋(9月~10月)に行うのが最適です。弱っている芝生ほど、この作業の効果は絶大です。作業後は、開けた穴を埋めるように「目砂(めすな)」や「目土(めつち)」を薄く撒くことで、土壌の物理性がさらに改善されます。

これらの再生方法を試す際は、すぐに結果が出なくても焦らないことが大切です。植物の回復には時間がかかります。日々の変化を注意深く観察しながら、愛情を持って芝生と向き合うことが、緑の絨毯を再び取り戻すための最も大切な心構えと言えるでしょう。

冬枯れした芝生の手入れ方法

冬枯れした芝生の手入れ方法

ホームセンターで春先に購入した芝生や、ご自宅の庭で秋を迎えた芝生が茶色く変化する様子を見て、「完全に枯れてしまったのでは…」と心配される方は非常に多くいらっしゃいます。しかし、前述の通り、これは高麗芝などの暖地型芝生が冬を越すための「冬枯れ(休眠)」という、ごく正常で健康的な生理現象です。この期間をどう過ごさせるかが、翌春に芝生が美しく蘇るための重要な鍵を握っています。

結論から言えば、休眠中の芝生に過度な手入れは不要であり、むしろ逆効果になることさえあります。重要なのは「休眠に入る前の準備」と「休眠中の最低限の管理」です。ここでは、春の美しい芽吹きを確実にするための、プロが実践する冬枯れ期の管理方法を徹底解説します。

休眠のメカニズムと春への準備期間としての重要性

まず、なぜ芝生が休眠するのかを理解することが大切です。暖地型芝生は、日照時間の短縮と気温の低下を感知すると、植物ホルモン「アブシジン酸」の働きが活発になり、地上部の成長を停止させます。これは、冬の低温や乾燥といった過酷な環境から身を守り、エネルギーの消費を最小限に抑えるための生存戦略です。

この期間、葉の緑色のもとである葉緑素(クロロフィル)は分解され、光合成は行われませんが、地中の根や茎は生きており、春の芽吹きに向けてじっとエネルギーを蓄えています。つまり、冬枯れの期間は、人間で言えば「睡眠期間」のようなもの。この睡眠の質を高めてあげることが、私たちの重要な役割となります。

よくある冬の管理の誤解と失敗事例
  • 失敗事例①:茶色いからと冬も夏と同じように水やりをした
    休眠中の芝生はほとんど水を必要としません。過度な水やりは、土壌を常に湿らせ、低温と相まって「雪腐病(ゆきぐされびょう)」などの冬季の病気を誘発する原因となります。また、土が凍結と融解を繰り返すことで、根を傷めることにも繋がりかねません。
  • 失敗事例②:早く緑にさせたくて冬に肥料を与えた
    休眠中は根の活動も最低限になっているため、肥料を与えてもほとんど吸収することができません。吸収されなかった肥料は、雨によって流亡して環境負荷となるだけでなく、土壌の養分バランスを崩し、春先の生育に悪影響を及ぼす可能性があります。
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休眠前(秋)に行うべき最重要作業:「秋肥」

春の芝生の美しさは、実は前年の秋の手入れでほぼ決まると言っても過言ではありません。その中でも最も重要なのが「秋肥(あきごえ)」と呼ばれる、休眠に入る直前の施肥です。

気温が下がり始める9月下旬から11月上旬にかけて、芝生は地上部の成長を緩やかにする一方で、来春に備えて根や地下茎に栄養を蓄えようとします。この時期に与える肥料は、葉を伸ばすための「窒素」は控えめにし、根の発育を促進し、寒さへの抵抗力を高める「カリウム」や「リン酸」を主体としたものを選びます。

秋肥のポイント
  1. 時期:地域の気候にもよりますが、概ね9月下旬~11月上旬が適期です。
  2. 肥料の種類:パッケージに「秋用」と記載のあるものや、カリウム(K)の比率が高い肥料を選びましょう。
  3. 目的:葉を育てるのではなく、「根を育て、貯蔵養分を増やす」ことを意識します。この一手間が、春の芽吹きの勢いを劇的に変えます。

休眠中(冬)の基本管理

本格的な冬に入り、芝生が完全に茶色くなったら、見守ることが基本のスタンスです。しかし、春の準備としていくつかやっておくと良い作業があります。

1. 水やりは原則不要、ただし例外も

前述の通り、定期的な水やりは不要です。しかし、冬は空気が非常に乾燥するため、1ヶ月以上まったく雨が降らず、土がカラカラに乾ききってしまうような場合は、気温が高い日の日中を選んで、軽く散水してあげましょう。土の表面が湿る程度で十分です。

2. 最後の芝刈りとサッチング

芝生の成長が完全に止まる直前(11月下旬~12月上旬頃)、少し高めの設定でシーズン最後の芝刈りを行います。これは、葉が長すぎると冬の間に倒れて蒸れやすくなり、病気の温床になるのを防ぐためです。

そして、冬の間にぜひ行いたいのが「サッチング(サッチの除去)」です。
サッチとは、刈りカスや枯れた葉、古い根などが分解されずに芝生の根元に溜まった堆積層のことです。適度なサッチは土の乾燥を防ぐなどのメリットもありますが、厚く堆積しすぎると、水や空気が土壌に届くのを妨げ、病害虫の隠れ家になってしまいます。
金属製の熊手(レーキ)などを使って、このサッチを優しく掻き出して取り除いてあげましょう。風通しが良くなり、春の新しい芽が出やすくなります。

上級者向けの管理法「芝焼き」について

古くから伝わる管理方法に、2月~3月上旬の休眠期に枯れた地上部を焼いてしまう「芝焼き」があります。これには、サッチを手軽に除去できる、越冬している病原菌や害虫の卵を駆除できるといったメリットがあるとされています。しかし、火災の危険性が非常に高く、煙や臭いによる近隣への配慮も必要なため、現代の住宅地で個人が行うのは極めて困難であり、基本的には推奨されません。自治体の条例で禁止されている場合も多いため、安易な実施は絶対に避けてください。

冬枯れの茶色い期間は、芝生が次のシーズンに向けて力を蓄える大切な充電期間です。見た目に惑わされず、春の美しい芽吹きを信じて、ここで紹介した適切な管理を実践してみてください。

ホームセンターでの芝生選び方

どんなに土壌を改良し、万全の準備を整えても、植え付ける芝生そのものの品質が低ければ、美しい庭への道のりは非常に険しいものになってしまいます。芝生選びは、家づくりにおける「基礎工事」と同じくらい重要な工程です。「どれも同じように見える」「何となく緑が濃いものを選べばいいのだろう」といった感覚的な選び方は、後々の後悔に繋がりかねません。

ここでは、数多くの芝生を見てきたプロが、実際にホームセンターで芝生を選定する際に必ずチェックする5つの重要ポイントを、その理由と共に徹底的に解説します。この基準を知っているだけで、あなたの芝生選びの成功確率は格段に向上するはずです。少し手間がかかるように感じるかもしれませんが、この最初の数分間の吟味が、今後何年にもわたるお庭の美しさを左右する重要な投資となります。

チェックポイント①:色と鮮度 ~見た目のハリと根元の新芽に注目~

まず最も分かりやすい判断基準は、芝生の「色」と「鮮度」です。ただし、単に緑色が濃いというだけで判断するのは早計です。

  • 葉の状態葉先までピンとしたハリがあり、みずみずしさを感じられるものが理想的です。葉がしなびていたり、先端がチリチリになっていたりするものは、乾燥によるダメージを受けているサインです。
  • 色の均一性:一枚のマットの中で、極端な色ムラ(黄色い部分や茶色い部分が混在)がないかを確認します。全体が均一な緑色をしているのが、健全に管理されていた証拠です。

特に注意したいのが、購入時期による色の違いです。

春先(3月~4月)の芝生の色の見方

この時期の芝生は、まだ冬の休眠から完全に覚醒していないため、全体が茶色いのは正常な状態です。この状態で品質を見極めるには、マットを少し曲げるようにして、株の根元をよく観察してください。健全な芝生であれば、茶色い枯れ葉の中に、ごく小さな緑色の新芽が確認できるはずです。この新芽こそが、これから成長していく生命力の証となります。全く新芽が見られないものは、休眠中に深刻なダメージを負った可能性があります。

チェックポイント②:重さと水分量 ~「ずっしり」は健康の証~

次に、実際に芝生のマットを手に取って、その「重さ」を感じてみてください。これは、芝生の健康状態を判断する上で非常に重要な指標となります。

ずっしりと重みを感じる芝生は、土壌(床土)が適切な水分を保持している証拠です。これは、根が乾燥によるストレスに晒されておらず、活発に活動できる状態にあることを示唆しています。逆に、見た目の大きさの割にやけに軽いと感じるものは、深刻な水切れを起こして乾燥しきっている可能性が極めて高いです。乾燥してしまった根は、一度ダメージを負うと回復が難しく、植え付け後の「活着」に失敗する最大のリスク要因となります。

チェックポイント③:根の状態 ~プロが最も重視する「根鉢」の確認~

葉の色以上に、芝生の生命力を左右するのが「根」の状態です。プロの造園業者が苗を選定する際、何よりもまず根の状態を最優先で確認します。私たちもその視点を学びましょう。

芝生のマットを裏返し、土と根の状態を直接目で見て確認します。

  • 根の色白くて、みずみずしい根がびっしりと張っているものが最高の状態です。白い根は、細胞分裂が活発に行われている成長の証です。根が茶色や黒ずんでいる場合は、過湿による根腐れや、古い在庫であることを示しています。
  • 根鉢(ねばち)の形成:マットの裏側全体に根が密に張り巡らされ、手で持っても土がポロポロと崩れ落ちない状態を「根鉢がしっかりと形成されている」と言います。これは、根が健康に育ち、土をしっかりと抱え込んでいる証拠です。持ち上げた際に土が崩れやすいものは、根の張りが不十分な未熟な苗である可能性があります。
専門用語解説:「根鉢(ねばち)」とは?

根鉢とは、植物の根と、その周りの土が一体となって鉢のような塊状になったものを指します。この根鉢がしっかりと形成されていることは、植物が健全に育っている証拠であり、植え替え(芝生の場合は芝張り)の際のダメージを最小限に抑え、新しい環境への順応(活着)をスムーズにするための非常に重要な要素です。芝生選びにおいては、「しっかりと根鉢が巻いているか」が一つの大きな判断基準となります。

チェックポイント④:芝の密度と土の厚み

芝生の葉がどれだけ密に生えそろっているかも、品質を見極めるポイントです。葉と葉の隙間が少なく、地面が見えないほど高密度な芝生は、生産段階で適切な水・肥料管理、そして病害虫対策が行われてきた証拠です。密度が低いスカスカな芝生は、雑草が生えるスペースを与えてしまう原因にもなります。

また、マットについている土(床土)の厚さが均一であることも確認しましょう。厚みが不均一だと、庭に張った際に凹凸ができやすく、水たまりの原因になることがあります。

チェックポイント⑤:入荷日の確認 ~生鮮食品と同じ感覚で選ぶ~

最終的かつ最も確実な方法が、お店のスタッフの方に「この芝生の入荷日はいつですか?」と直接尋ねてみることです。切り芝は野菜などと同じ生鮮食品です。当然、入荷してから日が浅いものほど新鮮で高品質です。多くのホームセンターでは快く教えてくれるはずですので、遠慮せずに確認してみましょう。

よくある失敗事例:積み芝の「中身」を見ずに購入

ホームセンターでよく見かける、芝生がパレットに高く積まれた「積み芝」。この陳列方法には大きな落とし穴があります。一番上の芝生はきれいに見えても、その下、特に中段あたりは風通しが悪く、高温多湿で蒸れてしまい、腐っていることさえあります。「上から取ってください」と言われることもありますが、可能であれば自分の目で中段の芝生の状態を一枚確認させてもらうのが理想です。この一手間を惜しんだことで、「家に帰って束を解いたら、半分以上がドロドロだった」という悲劇は、決して珍しい話ではないのです。

これらの5つのポイントを総合的に判断することで、ホームセンターでもプロに近い品質の芝生を見極めることが可能になります。あなたの庭づくりの輝かしい第一歩は、この芝生選びから始まっています。

ホームセンターでおすすめの天然芝

ホームセンターの芝生売り場に足を運ぶと、「高麗芝」「姫高麗芝」あるいは「TM9」といった札が目に入り、一体どれが自分の庭に合っているのか迷ってしまう方も少なくないでしょう。芝生は種類ごとに葉の細かさ、成長スピード、そして管理の手間が大きく異なります。ご自身のライフスタイルやお庭をどのように使いたいかを考えずに選んでしまうと、後々の管理で苦労することになりかねません。

ここでは、ホームセンターで主に取り扱われている代表的な3種類の天然芝に、比較対象として日本古来の強健な「野芝」を加えた4種類について、それぞれの特性、メリット・デメリットを深く掘り下げて解説します。それぞれの「個性」を理解し、あなたの理想の庭づくりに最もふさわしいパートナーを見つけてください。

① 高麗芝(コウライシバ):最もポピュラーで丈夫な定番芝

日本の家庭用芝生として、最も広く普及しているのがこの高麗芝です。ホームセンターで単に「芝生」として売られている場合、その多くが高麗芝と考えて良いでしょう。日本の高温多湿な夏にも強い「暖地型芝生」の代表格であり、その育てやすさと丈夫さから、初心者からプロまで幅広く利用されています。

  • メリット:最大の利点は、病害虫や乾燥に対する抵抗性が比較的高く、管理がしやすい点です。多少踏まれても傷みにくい「耐踏圧性(たいとうあつせい)」も備えているため、お子様やペットが走り回るようなお庭にも安心して使うことができます。
  • デメリット:葉がやや硬めで、人によってはチクチクとした感触が気になるかもしれません。また、他の暖地型芝生と同様に、冬は必ず休眠して地上部は茶色くなります。
こんな方におすすめ!

「芝生は初めてで、まずは失敗なく育ててみたい」「子どもが庭で元気に遊べるようにしたい」「管理にあまり神経質になりたくない」といった、オールマイティな性能を求める方に最適な、まさに芝生の優等生です。

② 姫高麗芝(ヒメコウライシバ):きめ細やかで美しい観賞用芝

姫高麗芝は、その名の通り、高麗芝の中から特に葉が細く、繊細な性質を持つ系統を選抜して育成された品種です。高麗芝の変種にあたります。

  • メリット葉が非常に細かく柔らかいため、密度が高まるとまるでビロードのような、きめ細やかで極上の景観を作り出します。裸足で歩いた時の感触も心地よく、見た目の美しさを最優先するならば、最高の選択肢の一つとなるでしょう。
  • デメリット:その繊細さゆえに、高麗芝に比べると乾燥や病気への抵抗力がやや劣ります。特に、密生する分だけ風通しが悪くなりがちで、サッチ(刈りカスなどの堆積層)が溜まりやすい傾向にあります。美しい状態を維持するためには、高麗芝よりも少しきめ細やかな管理(定期的なサッチングや適切な水やり)が求められます。
こんな方におすすめ!

「手間をかけてでも、誰もが羨むような美しい芝生の庭を作りたい」「庭は主に眺めて楽しむもの」といった、景観の美しさを何よりも重視する方におすすめです。

③ TM9(ティーエムナイン):芝刈りの手間を削減する省管理品種

近年、急速に人気を高めているのが、トヨタ自動車が開発した省管理型の高麗芝「TM9」です。従来の芝生の最大の課題であった「芝刈りの手間」を大幅に軽減することを目的に開発されました。

  • メリット:最大の特徴は、植物の茎の節と節の間、つまり「節間(せっかん)」が従来の高麗芝よりも短く、縦方向よりも横方向に匍匐(ほふく)して成長する点です。これにより、草丈が一般的な高麗芝の半分程度にしか伸びません。その結果、芝刈りの頻度を年間で1/3~1/2程度にまで減らすことが可能になるとされています(参照:トヨタ自動車の環境への取り組み)。また、葉の色が濃く、美しい景観を維持しやすいのも魅力です。
  • デメリット:開発にコストがかかっているため、価格が高麗芝の2~4倍程度と高価です。また、成長が緩やかな分、一度病気や擦り切れで剥げてしまうと、その部分が回復するまでに時間がかかるという側面も持っています。
よくある失敗事例:ライフスタイルとのミスマッチ

芝生選びで意外と多いのが、ご自身のライフスタイルやお庭の環境とのミスマッチです。「美しい庭に憧れて姫高麗芝を選んだが、日当たりと風通しが悪い場所だったため、すぐに病気が蔓延してしまった」「芝刈りが楽だと聞いてTM9にしたが、子どもがサッカーの練習をする場所で、剥げた部分の回復が追いつかない」といった声は少なくありません。芝生を選ぶ際は、見た目や機能性だけでなく、ご自身の庭の環境(日照、風通し)や、そこで誰がどのように過ごすのかを冷静に分析することが、長期的な成功の鍵となります。

(比較参考)野芝(ノシバ):日本古来の最も強健な芝

ホームセンターで見かけることは稀ですが、芝生の種類を理解する上で比較対象として知っておきたいのが、日本に古くから自生する野芝です。ゴルフ場のラフや公園、河川の土手など、厳しい環境下で利用されています。

  • メリット乾燥や病害虫、そして踏圧に対する抵抗力は、家庭用の芝生とは比較にならないほど強健です。一度根付けば、ほとんど放任でも育つほどの生命力を持っています。
  • デメリット:葉の幅が広く、質感も硬いため、家庭の庭で求められるような「柔らかい緑の絨毯」というイメージとは異なります。むしろワイルドで野性的な景観になります。
代表的な天然芝の種類と特徴比較
種類 葉の特徴 メリット デメリット こんな方におすすめ
高麗芝 標準的な硬さと幅 丈夫で育てやすい、病害虫に強く価格も手頃 冬は休眠して茶色くなる、葉がやや硬い 初心者、お子様やペットがいるご家庭
姫高麗芝 細かく柔らかい きめ細かく美しいビロードのような景観 ややデリケートで管理に手間がかかる 景観の美しさを最優先したい方
TM9 葉は高麗芝と同等、色が濃い 芝刈りの頻度を大幅に削減できる省管理性 価格が高価、一度剥げると回復が遅い 管理の手間を減らしたい共働きのご家庭など
野芝 幅が広く硬い 非常に強健で、ほぼメンテナンスフリー 葉の質感がワイルドで家庭の庭には不向きな場合も 駐車スペースや法面緑化など特殊な用途

ホームセンターで枯れてる芝生を買わないための対策と購入ガイド

  • ホームセンターでの芝生販売時期
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  • ホームセンターの芝生が枯れてる時の総括

ホームセンターでの芝生販売時期

芝生選びにおいて、何を植えるかという「品種選び」と同じくらい、あるいはそれ以上に成功を大きく左右するのが、「いつ購入し、いつ植え付けるか」というタイミングの見極めです。植物の成長サイクルに合わせた最適な時期に行動することで、植え付け後の活着(根付き)がスムーズに進み、失敗のリスクを劇的に減らすことができます。ここでは、ホームセンターの販売スケジュールと、植物生理学に基づいた最適な購入・植え付け時期について詳しく解説します。

芝生販売の年間スケジュールと品質の傾向

ホームセンターで天然芝(切り芝)が店頭に並び始めるのは、春の園芸シーズンが本格化する3月下旬ごろからです。そこから在庫がなくなるまでの6月ごろまでが、主な販売期間となります。この期間の中でも、時期によって芝生の品質や状態には大きな違いがあります。

購入時期別の芝生の状態とメリット・デメリット
購入時期 芝生の状態 メリット デメリット
シーズン初期
(3月下旬~4月上旬)
冬枯れから覚醒し始め。まだ茶色い部分が多い。 入荷したばかりで鮮度は抜群 まだ休眠中のため、緑の芽が少なく品質の判断がやや難しい。植え付け時期が早すぎると、地温が低く根の成長が遅い場合がある。
シーズン最盛期
(4月中旬~5月下旬)
完全に覚醒し、鮮やかな緑色。成長が旺盛。 品質の判断がしやすく、新鮮で状態の良い芝生が豊富。植え付け後の気温も最適で、最も活着しやすいゴールデンタイム 需要が高まるため、人気品種(TM9など)は品切れになる可能性がある。
シーズン終盤
(6月以降)
緑は濃いが、長期在庫による傷み(蒸れ、乾燥)が出始める。 値下げセールが行われることがある。 品質が著しく低下しているリスクが非常に高い。高温多湿な梅雨時期の植え付けは、病気の発生リスクも高まる。

なぜ「春」が植え付けのベストシーズンなのか?

これは多くの造園業者や園芸専門家が推奨する、植物の成長サイクルに理にかなった時期設定です。高麗芝などの暖地型芝生は、地温が15℃を超えると活発に根と葉を伸ばし始めます。日本の多くの地域でこの条件を満たすのが4月~5月なのです。

この時期に植え付けることには、以下のような大きなメリットがあります。

  • 旺盛な成長力:芝生が最もエネルギーに満ち溢れている時期のため、新しい土地にもすぐに順応し、力強く根を張ります。
  • 梅雨と夏への準備期間:本格的な夏の高温や、梅雨の多湿といった過酷な環境が訪れる前に、しっかりと地面に根を張るための十分な助走期間を確保できます。根が未熟なまま夏に突入すると、水切れや病気で枯れてしまうリスクが高まります。
結論:購入・植え付けの「ゴールデンタイム」は4月中旬~5月下旬

以上の理由から、ホームセンターで芝生を購入し、植え付けるのに最も安全で成功率が高いのは、ゴールデンウィークを挟んだ4月中旬から5月下旬です。この時期を目標に、庭の土壌準備などを進めておくと、スムーズに作業を進めることができるでしょう。

よくある失敗事例:タイミングの誤解
  • 「梅雨なら水やりが楽だと思った」
    確かに水分は重要ですが、梅雨時期は高温多湿になりがちです。植え付け直後でまだ体力のない芝生にとって、この環境はラージパッチなどの糸状菌(カビ)による病気が発生する絶好のコンディションとなってしまいます。
  • 「秋植えは涼しくて良いと聞いたから」
    秋(9月~10月上旬)も植え付けの適期ではありますが、春に比べると、冬の休眠までに根を張らせる期間が短いというデメリットがあります。もし秋植えを行うのであれば、できるだけ早い時期(9月中)に作業を終えるのが理想的です。

焦らず、急がず、植物のサイクルに合わせた最適なタイミングで行動することが、芝生づくりを成功に導く重要な秘訣です。

カインズでの芝生販売時期

DIYやガーデニング用品の豊富な品揃えで知られる大手ホームセンター「カインズ」は、芝生を購入する際の有力な選択肢の一つです。特に、品質管理や独自商品の展開にも力を入れているため、多くのガーデナーから信頼を集めています。カインズで最高のコンディションの芝生を手に入れるためには、その販売スケジュールと特徴を事前に把握しておくことが極めて重要です。

基本的な販売サイクルは他のホームセンターと同様ですが、カインズには「オンラインストアとの連携」という大きな強みがあります。これをうまく活用することが、賢く、そして確実に良質な芝生を手に入れるための鍵となります。

オンラインストアでの先行予約が最大の鍵

カインズで芝生、特に人気の高い品種の購入を検討している場合、まず注目すべきは「カインズオンラインストア」の動向です。例年、店舗の店頭に芝生が並び始めるのに先駆けて、3月上旬から中旬ごろにオンラインストアで先行予約が開始される傾向にあります。

この先行予約には、計り知れないメリットがあります。

カインズのオンライン予約を活用する3つのメリット
  1. 人気品種を確実に確保できる
    特に、省管理品種として絶大な人気を誇る「TM9」は、最盛期には品切れになる店舗も少なくありません。シーズンが始まってから店舗を探し回る手間を省き、自宅で確実に在庫を確保できるのは最大の利点です。
  2. 最高の鮮度の芝生が手に入る
    オンラインで注文した芝生は、多くの場合、注文を受けてから生産者へ発注がかかり、店舗へ直送されます。つまり、店頭で長期間陳列されるリスクを回避し、入荷したばかりの最も新鮮な状態で受け取ることが可能です。
  3. 計画的な庭づくりが可能になる
    「〇月〇日以降に店舗で受け取り」という形でスケジュールが確定するため、それに合わせて庭の土壌改良や整地といった準備作業を計画的に進めることができます。

受け取り方法は、自宅への配送のほか、最寄りのカインズ店舗を指定して受け取る「店舗取り置きサービス」が利用できる場合が多く、送料を節約しながら自分のタイミングで引き取りに行けるため非常に便利です。(参照:カインズ公式サイト

店舗での販売開始時期とピーク

カインズの各店舗で芝生の販売が本格的に始まるのは、他のホームセンターと同様に3月下旬から4月上旬ごろです。入荷直後はまだ冬枯れの色が残る芝生が多いですが、鮮度は非常に高い状態です。

そして、品揃え・品質ともにピークを迎えるのが、ゴールデンウィークを挟んだ4月中旬から5月下旬にかけてです。この時期には、高麗芝や姫高麗芝、そしてTM9といった主要な品種が豊富に店頭に並び、実際に目で見て、手で触れて品質を確かめながら選ぶことができます。

ただし、前述の通り、最盛期は需要も集中します。特に週末は多くの人が買い求めるため、午前中の早い時間帯に訪れるのが、より良い芝生を選ぶためのコツと言えるでしょう。

よくある失敗事例:「予約なし」で最盛期に店舗訪問

「そろそろ芝生の季節だから」と、特に計画も立てずにゴールデンウィーク中にカインズを訪れたAさん。「芝刈りが楽だと聞いたTM9が欲しい」と考えていましたが、園芸コーナーの担当者に尋ねると「申し訳ありません、今朝売り切れてしまいまして…。次回の入荷は未定です」との返答が。結局、その日は購入を諦め、入荷を待つか、他の品種で妥協するかの選択を迫られることになりました。

このように、特定の品種を狙っている場合は特に、最盛期であっても「行けば必ずある」という保証はありません。オンラインストアでの先行予約という便利なシステムがあることを知っていれば、このような機会損失は確実に防ぐことができます。

カインズでの芝生購入を成功させるためには、3月になったらまずオンラインストアを定期的にチェックし、可能であれば予約注文を活用すること。もし店舗で直接選びたい場合でも、事前に最寄りの店舗の園芸担当者に電話などで入荷状況や取り扱い品種を確認しておくといった、計画的な行動をおすすめします。

コーナンでの芝生販売時期

西日本を中心に全国へ広範な店舗網を展開し、特に地域の暮らしに根差した品揃えに定評のある「ホームセンターコーナン」。園芸や農業資材の分野にも力を入れており、芝生選びにおいても頼れる存在です。コーナンで芝生の購入を検討する場合、その販売サイクルと、同社ならではの強みを理解しておくことが成功のポイントとなります。

基本的な販売時期は他のホームセンターと同様ですが、コーナンは「店舗での対面販売」と「関連資材の圧倒的な品揃え」に大きな強みを持っています。これを最大限に活用することで、より確実でスムーズな芝生導入が可能になります。

店舗での販売開始時期とピークは王道スケジュール

コーナンにおける天然芝の販売スケジュールは、カインズと同様に春の園芸シーズンに沿った王道のパターンです。

  • 販売開始3月下旬ごろから、各店舗の園芸コーナーに入荷が始まります。
  • ピークシーズン4月上旬から5月下旬にかけてが、品質・在庫量ともに最も充実する時期です。特にゴールデンウィーク期間中は、多くの店舗で十分な在庫が確保される傾向にあります。
  • シーズン終盤6月以降は在庫が減少し、店頭での陳列期間が長くなった芝生が中心となるため、品質の見極めが一層重要になります。

コーナンのオンラインストア「コーナンeショップ」でも一部の芝生関連商品は扱っていますが、天然芝(切り芝)本体に関しては、現状ではオンラインでの先行予約よりも、各店舗での直接購入がメインとなっています。そのため、購入計画を立てる際は、お近くの店舗の状況を直接確認することが基本となります。

最大の強みは「関連資材のワンストップ購入」と「相談力」

コーナンで芝生を購入する最大のメリットは、芝張り作業に必要なあらゆるアイテムを、専門的な品揃えの中から一度に揃えられる「ワンストップショッピング」の利便性にあります。

芝生を美しく育てるためには、芝生本体だけでなく、その土台となる「床土(とこつち)」や、生育を助ける「肥料」、仕上げに使う「目土(めつち)」、さらには将来のメンテナンスで必要になる「芝刈り機」や「薬剤」など、多くの関連資材が不可欠です。

コーナン、特にプロ向けの資材も扱う「コーナンPRO」では、これらのアイテムが非常に豊富に揃っています。例えば、床土一つをとっても、水はけを改善する「川砂」や、土壌の保水性・通気性を高める「パーライト」「腐葉土」など、自宅の庭の土壌特性に合わせて最適なものを選ぶことができます。

店舗スタッフへの相談を活用しよう

豊富な品揃えは、時に「どれを選べばいいかわからない」という悩みに繋がることもあります。そんな時こそ、コーナンの「相談力」を活用しましょう。園芸コーナーの担当スタッフは、商品知識が豊富なだけでなく、その地域の気候や土壌の特性を把握している場合が多いです。「うちの庭は粘土質で水はけが悪いのですが、どんな土を混ぜれば良いですか?」といった具体的な相談をすることで、教科書通りの情報ではない、あなたの庭に最適化されたアドバイスをもらえる可能性があります。

よくある失敗事例:「芝生だけ」を購入して帰ってしまう

「今日は芝生を買う日」と決め、芝生の束だけを意気揚々と購入して帰宅したBさん。しかし、いざ作業を始めようとしたところで、床土を平らにならす「レーキ(熊手)」や、仕上げに必要な「目土」が足りないことに気づきました。結局、翌日もう一度ホームセンターへ足を運ぶことになり、新鮮な芝生をすぐに植え付けるという絶好のタイミングを少し逃してしまいました。

芝生を購入する際は、必ず事前に必要な資材リストを作成し、一度の買い物で全てを揃えることを強くおすすめします。これにより、時間的なロスを防ぎ、最高のコンディションで芝張り作業に臨むことができます。

コーナンでの芝生購入は、単に「芝生を買う」という行為に留まりません。「芝生の庭づくり」というプロジェクト全体をサポートしてくれる、頼れるパートナーとして活用することが、成功への確実な一歩となるでしょう。訪問前には、お近くの店舗に電話で入荷状況や在庫を確認することをお忘れなく。

コーナンの天然芝生について

前のセクションではコーナンで芝生を購入する最適な時期について解説しましたが、「では、実際にコーナンの店頭に並んでいるのは、どのような特徴を持った天然芝なのでしょうか」。特定のブランド名を冠した商品というよりは、日本の気候と家庭環境で最も実績のある「高麗芝」が主力商品です。その品質の実態と、購入する際に知っておくべき「価値と心構え」について、深く掘り下げていきましょう。

主力商品はコストパフォーマンスに優れた「高麗芝」

コーナンで販売されている天然芝のほとんどは、特定のブランド名を持たない、いわゆる「ノーブランド」の高麗芝です。これは決して品質が低いという意味ではありません。むしろ、日本の高温多湿な夏を乗り越え、ある程度の踏圧にも耐えることができる、非常にバランスの取れた丈夫な品種です。その最大の魅力は、何と言っても優れたコストパフォーマンスとアクセシビリティ(入手しやすさ)にあります。

  • コストパフォーマンス:後述する価格のセクションでも詳しく触れますが、TM9などのブランド芝に比べて圧倒的に安価です。広い面積に芝生を張りたい場合や、とにかく初期投資を抑えて芝生の庭を始めたい初心者の方にとって、これ以上ないほど合理的な選択肢と言えます。
  • アクセシビリティ:全国に広がる店舗網で、春になれば安定的に供給されるため、「欲しい」と思った時に手に入れやすいのが大きなメリットです。

コーナンの芝生は、「特別な一品」ではなく、「暮らしに寄り添う、信頼できる日用品」のような存在。まずは気軽に芝生の庭を始めてみたいというニーズに完璧に応えてくれる選択肢なのです。

品質は「産地」や「ブランド」ではなく、あなたの『選ぶ力』で決まる

「この芝生の産地はどこですか?」と尋ねても、明確な答えが返ってこないこともあります。これは、ホームセンターで扱われる芝生が、その時々の供給状況に応じて、鳥取県や鹿児島県、茨城県といった複数の産地から仕入れられるコモディティ(汎用品)であることが多いためです。

ここで理解すべき最も重要な点は、天然芝の品質は、「どの産地か」ということ以上に、「収穫後の鮮度」と「店舗での管理状態」に大きく左右されるということです。たとえ最高の産地で育った芝生でも、収穫から時間が経ち、不適切な環境で陳列されていれば、品質は著しく低下します。

コーナンでの購入は「芝生選びの腕の見せ所」

つまり、コーナンで高品質な芝生を手に入れられるかどうかは、ひとえにあなたの「選ぶ力」にかかっています。前述した「ホームセンターでの芝生選び方」で解説した、以下の5つのチェックポイントを実践することが、何よりも重要になります。

  1. 色と鮮度(特に根元の新芽)を確認する
  2. ずっしりとした重さを感じる
  3. 裏側の根が白く、根鉢がしっかりしているかを見る
  4. 葉の密度を確認する
  5. 店員さんに入荷日を尋ねる

この選定眼さえあれば、コーナンで販売されているコストパフォーマンスに優れた高麗芝の中から、「大当たり」と言える高品質な芝生を見つけ出すことが十分に可能です。

特定品種(TM9など)の取り扱いは?

「芝刈りが楽なTM9が欲しい」と考えている方も多いでしょう。しかし、2025年現在の情報では、コーナンの多くの店舗でTM9が安定的に常時在庫されているケースは少ないようです。取り扱いが全くないわけではありませんが、店舗や時期が限定されることが多く、基本的には高麗芝がメインのラインナップと考えておくのが現実的です。

期待とのギャップ:特定の品種を探す場合

もしあなたがTM9のような特定の品種を指名して探している場合、コーナンを訪れても希望の商品が見つからない可能性があります。特定の品種を確実に手に入れたいのであれば、以下のようなアプローチが賢明です。

  • 事前に店舗へ電話確認:訪問予定のコーナンに、希望品種の取り扱いがあるか、また在庫状況を電話で確認する。
  • 専門店やオンラインストアを利用する:TM9などのブランド芝は、開発元のオンラインストアや、芝生専門店、専門のECサイトの方が確実に入手できます。

「コーナンに行けば何でもある」という期待は一旦リセットし、目的に応じて購入場所を使い分ける柔軟な視点が、理想の芝生を手に入れるための近道です。

結論として、コーナンの天然芝生は、「しっかりとした目利き」を前提とすれば、初心者からベテランまで幅広い層におすすめできる、非常に優れたコストパフォーマンスを持つ選択肢です。まずは高麗芝で芝生の庭を始めてみたいという方にとって、これ以上ないほど身近で頼れる存在と言えるでしょう。

ホームセンターで販売している芝生のサイズ

「庭のおおよその面積は測ったけれど、実際に芝生を何束買えばいいのか分からない…」。芝生の購入計画で、多くの人が最初に直面するのがこの『必要数量の計算』です。ホームセンターで販売されている芝生の基本的なサイズ規格と、失敗しないための数量計算の秘訣を知っておくことは、無駄な出費や材料不足を防ぎ、スムーズな作業を実現するために不可欠です。

基本となる販売単位は「1束=約1平方メートル(㎡)」

ホームセンターの店頭では、芝生は通常、結束バンドでまとめられた「1束(いっそく)」という単位で販売されています。この「1束」が、数量を計算する上での基本となります。

  • 1枚(マット)のサイズ
    束ねられている芝生1枚あたりのサイズは、生産者によって多少の違いはありますが、一般的には約 37cm × 30cm(=約0.11㎡)が標準的な規格です。
  • 1束の枚数と面積
    1束あたり9枚または10枚のマットで結束されており、全体で約1平方メートル(㎡)になるように調整されています。芝生を購入する際は、「1束 ≒ 1㎡」と覚えておけば、まず間違いありません。

つまり、あなたの庭が20㎡であれば、基本的には20束の芝生が必要になる、という計算になります。

【最重要】予備(ロス分)を必ず1割程度上乗せするべき理由

ここで、プロとアマチュアの差がつく重要なポイントがあります。それは、計算で算出された必要数量ピッタリで購入するのではなく、必ず1割程度の予備(ロス分)を上乗せして購入することです。これは、プロの造園業者の間でも、資材を発注する際の常識とされています。

なぜなら、実際の作業では以下のような「ロス」が必ず発生するからです。

  1. 裁断によるロス:庭の形が完全な四角形であることは稀です。円形の花壇やカーブしたアプローチ、排水枡などの障害物に合わせて芝生をカットすると、切り落とした半端な部分はどうしても無駄になってしまいます。
  2. 品質不良によるロス:どれだけ注意深く選んでも、束の中に数枚、品質が劣る(根の張りが悪い、一部が枯れているなど)マットが混ざっている可能性があります。
  3. 将来の補修用としてのストック:芝生は生き物です。植え付け後に一部がうまく根付かなかったり、数年後に一部分だけが病気で枯れてしまったりすることもあります。その際、同じ品質の芝生を少量だけ手に入れるのは困難です。予備として購入した芝生を庭の隅などで育てておけば(「共回り」と言います)、いつでも即座に補修用の芝生として使用でき、非常に重宝します。
必要数量の計算式

( 庭の面積(㎡) )× 1.1 = 購入すべき束数

例えば、芝生を張りたい面積が15㎡だった場合、
15 × 1.1 = 16.5 となりますので、17束を購入するのが最も賢明な判断です。面積が30㎡であれば、33束購入します。「少し多いかな?」と感じるかもしれませんが、この予備が、後々の安心感と作業の円滑さに繋がります。

よくある失敗事例:「ピッタリ買い」で作業が中断

几帳面なCさんは、庭の面積を正確に12.5㎡と測定し、計算上は13束で足りると判断して13束を購入。しかし、庭の隅にある丸い排水枡周りをカットしていくうちに、思った以上に半端な切れ端が出てしまい、最後の最後で芝生が1枚足りなくなってしまいました。結局、その日の作業は中断せざるを得ず、翌日、たった1枚の芝生を手に入れるために、再びホームセンターへ車を走らせることになったのです。

数量の計算は、庭づくりの成否を左右する最初の計画です。必ず「1割の余裕」を持つことを忘れないでください。


ホームセンターでの芝生値段

芝生の庭づくりを計画する上で、コストが重要な判断材料になるのは言うまでもありません。ホームセンターの天然芝は、専門業者から購入するよりも比較的手頃な価格で入手できるのが大きな魅力です。ここでは、2025年現在の一般的な市場価格の目安と、価格を左右する要因、そして芝生本体以外にかかる初期費用について詳しく解説します。賢い予算計画の参考にしてください。

芝生の価格を左右する3つの要素

ホームセンターでの芝生の値段は、主に以下の3つの要素によって決まります。

  1. 品種:最も価格に影響するのが品種の違いです。広く普及している高麗芝が最も安価で、葉が細かく繊細な姫高麗芝はそれより少し高価になります。そして、芝刈り頻度を減らせる省管理品種のTM9は、開発コストやライセンス料が反映されるため、高麗芝の2~4倍程度の価格で販売されています。
  2. 品質と鮮度:価格表に明記されることはありませんが、実質的な価値を考えると品質は重要な要素です。同じ価格でも、入荷直後の新鮮で健康な芝生と、シーズン終盤の傷んだ芝生とでは、その価値は全く異なります。
  3. 販売時期:シーズン最盛期は価格が安定していますが、6月以降のシーズン終盤になると、在庫処分のために「値下げセール」が行われることがあります。ただし、これは前述の通り品質低下のリスクと表裏一体です。
芝生の種類別 価格目安(1束=約1㎡あたり)
種類 価格帯の目安 特徴と備考
高麗芝 500円 ~ 1,000円 最も一般的でコストパフォーマンスに優れる。初心者におすすめ。
姫高麗芝 600円 ~ 1,200円 高麗芝より葉が細かく美しい分、少し高価な傾向にある。
TM9 2,000円 ~ 3,000円 省管理という付加価値があるため高価。取り扱い店舗は要確認。

※上記は2025年現在の一般的な市場価格の目安です。実際の販売価格は、お近くの店舗で直接ご確認ください。

【重要】芝生以外の「初期費用」も忘れずに予算計画を

芝生の庭づくりにかかる費用は、芝生本体の代金だけではありません。美しい芝生を育てるための「土台」となる資材や、作業に必要な道具にもコストがかかります。これらを計算に入れておかないと、全体の予算が大幅に膨らんでしまう可能性があります。

芝張りプロジェクト全体の初期費用リスト
  • 床土用の土:庭の土壌を改良するために必須です。水はけが悪い場合は「川砂」、保水性を高めたい場合は「黒土」や「腐葉土」などを、庭の面積に応じて大量に購入する必要があります。
  • 肥料:植え付け時に土に混ぜ込む「元肥(もとごえ)」用の肥料。
  • 目土(目砂):芝張り後の仕上げや、凹凸の修正に使用します。これも意外と量を使います。
  • 道具類:土を耕すための「スコップ」や「鍬(くわ)」、地面を平らにならすための「レーキ(熊手)」、芝生をカットするための「ハサミ」や「カッター」など、持っていなければ一通り揃える必要があります。

これらの関連費用は、芝生本体の価格と同等か、それ以上にかかることも珍しくありません。芝生購入の際は、必ずプロジェクト全体の総額を意識して予算を組むようにしましょう。

最も安価な高麗芝であっても、状態の良いものを選び、適切な土壌改良と管理を行えば、高価なブランド芝に遜色ない美しい庭を作り上げることは十分に可能です。価格だけに惑わされず、全体の価値と総費用を考えて、賢い選択をしてください。

ホームセンターの芝生が枯れてる時の総括

この記事では、ホームセンターの芝生が枯れて見える原因から、再生方法、そして失敗しないための選び方や購入の知識まで、網羅的に解説してきました。最後に、美しい芝生の庭を実現するための最も重要なポイントをリスト形式で総括します。この要点を押さえておけば、あなたの芝生づくりが成功する確率は格段に高まるでしょう。

  • ホームセンターの芝生が茶色い最大の原因は購入時の鮮度低下
  • 春先に芝生が茶色いのは冬の休眠(冬枯れ)による正常な状態
  • ラージパッチなどの病気やコガネムシ幼虫などの害虫も枯れの要因となる
  • 水のやりすぎによる根腐れや肥料の与えすぎによる肥料焼けにも注意
  • 弱った芝生はまず徹底した水やりと活力剤で活着を最優先に促す
  • 病害虫が疑われる場合は専用の薬剤を早期に散布し被害拡大を防ぐ
  • 固くなった土壌にはエアレーション(穴あけ)が再生に極めて有効
  • 秋にカリウム主体の肥料を与えておくと春の芽吹きが格段に良くなる
  • 芝生選びは葉の色よりも白くて密な根の状態(根鉢)を重視する
  • 手に取った時にずっしりと重い水分を含んだ芝生が健康の証
  • 店員さんに入荷日を確認し可能な限り新鮮な芝生を購入する
  • 購入の最適期は芝生の成長が旺盛になる4月中旬から5月下旬
  • カインズではオンラインでの先行予約でTM9などを確保しやすい
  • コーナンは関連資材が豊富でスタッフに相談しやすいのが大きな強み
  • 失敗を防ぐため必要面積の1割増しで予備の芝生を購入するのが賢明
  • 芝生本体だけでなく床土や目土などプロジェクト全体の予算を考える

芝生づくりは、時に忍耐が求められる奥深い世界ですが、手をかけた分だけ、美しい緑の絨毯となって私たちの暮らしに潤いを与えてくれます。この記事が、あなたの理想の庭づくりへの確かな一歩となることを心から願っています。

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