コラム

『芝生1束』面積の目安は?オススメの施工方法と計算早見表

1 bunch of grass area

芝生1束の面積を知りたい読者に向けて、購入前の疑問を整理します。

芝生1束の値段についてや芝張り工事の費用、芝生1束の重さ、高麗芝1束についてなど、実際の判断に直結する情報を網羅します。

さらに、初心者向け芝生の貼り方や芝生1平米あたりの値段、芝生の張り方と適切な時期、カインズでの芝生の値段といった流通や季節のポイントにも触れます。加えて、芝生1平米に何枚必要か、芝生を敷くのに1m2あたり何枚必要か、芝生の束の単位について、芝生の目地張りの計算方法、そして芝生1束は何平米になるかまでを整理し、迷いなく数量と費用を見積もれる状態へ導きます。

  • 芝生1束が何平米相当かを張り方別に把握
  • 必要束数と枚数の計算手順を理解
  • 相場感に基づく材料費と工事費を確認
  • 貼り方と適期の実務ポイントを学習

芝生1束の面積:基礎と換算早見表

芝生1束の面積:基礎と換算早見表

  • 芝生の束の単位について
  • 芝生1平米に何枚必要か
  • 芝生を敷くのに1m2あたり何枚必要か
  • 芝生の目地張りの計算方法
  • 芝生1束の重さ
  • 高麗芝1束について

芝生の束の単位について

家庭向けに広く流通している切り芝(ソッド)の「1束」は、一般に9枚または10枚のマットをまとめた単位を指します。これは歴史的に複数の規格が併存してきたためで、代表例として37.1×30cmのマットを9枚で約1㎡とみなす体系、または約35×25cmのマットを10枚で約0.875㎡とみなす体系が知られています。特に前者はTM9などの日本芝で採用が多く、地方の生産者団体や販売事業者の製品ページでも、37.1×30cmのマット9枚で1㎡相当と記載される例が確認できます(参照:丸井農園(楽天)ふるさと納税 取扱例)。

一方、ホームセンターなどでよく見かける約35×25cmの規格は、10枚で約0.875㎡となるため、1束=1㎡に届きません。現場では「目地張り(芝同士を数センチ離して並べる貼り方)」を採用して初期被覆を広げ、1束でおよそ1㎡相当をまかなうケースもありますが、べた張り(隙間なく敷く)では不足が生じます。したがって、束という言葉だけでは面積換算が確定しない点に注意が必要です。購入前に「1枚サイズ」と「1束の枚数」を必ず確認し、張り方と併せて必要面積を計算することが実務上の基本といえます。

用語メモ:ソッド(切り芝)は、芝と根が薄い土ごと切り出されたマット状の苗を指します。ロール芝(帯状に巻いた製品)もありますが、家庭の庭ではマットタイプが主流です。規格差は物流性や張りやすさ、歩留まりに影響しやすいため、見積もり時の確認が重要です。

代表規格 1枚サイズ 1束の枚数 1束の面積目安 参考・備考
TM9等で流通 37.1×30cm 9枚 約1.00㎡ 9枚で1㎡の表記例(販売例
ホームセンター流通例 約35×25cm 10枚 約0.875㎡ 目地張りで1㎡相当に近づける運用が一般的

よくある失敗として、「1束=必ず1㎡」と短絡的に捉え、数量が足りなくなる事例が挙げられます。現場ではカットロスや端部の調整が一定量発生し、べた張りでは特に不足が目立ちます。こうしたロスを見越して5〜10%の予備を追加する、端部に小片を多用しないレイアウトにするなど、事前の設計が失敗回避に直結します。規格差を理解し、1枚面積から組み立てる姿勢が結果的にコスト最適化にもつながります。

芝生1平米に何枚必要か

芝生1平米に何枚必要か

結論は「規格により必要枚数が異なるため、1枚面積から逆算するのが確実」です。例えば、37.1×30cm規格は1枚面積が約0.1113㎡となるため、1㎡に必要な枚数は約9枚でほぼ整数に収まります。これに対し、約35×25cm規格は1枚0.0875㎡なので、1㎡に必要な枚数は約11.43枚となり、実施工では切り詰めや端部調整を考慮して12枚前後を見込みます。販売者の説明でも「37.1×30cm×9枚=1㎡」とする表記が散見され、実務上の基準として広く使われています(参照:販売例ふるさと納税例)。

理由は単純で、単位面積あたりの必要枚数は「1㎡ ÷ 1枚面積」で求められるからです。

規格によって1枚面積が異なるため、必要枚数も自ずと変化します。ここに張り方の違い(べた張り/目地張り)が加わると、初期必要枚数の見積りはさらに変わります。べた張りでは計算結果に近い数量が必要になりますが、目地張りでは隙間の分だけ初期必要枚数を減らせます。ただし、目地張りは緑化の立ち上がりが遅れるうえ、雑草対策と目土管理の丁寧さが問われます。低コストで始められる反面、育成管理の負担が増す点は理解しておきたいところです。

計算のコツ:1枚面積(㎡)=「長辺(m)×短辺(m)」。必要枚数=「施工面積(㎡)÷1枚面積(㎡)」。端部の切り詰めや歩留まりを考慮して+5〜10%の余裕を持たせると実務上の不足を避けやすくなります。

よくある失敗は、端数処理を甘く見て見積り不足に陥ることです。計算上11.4枚で済む場合でも、端部や曲線部の多い庭形状では12枚を超えて必要になることがあります。前述のようにアローワンスを確保しておくと、当日の買い足しや配送の手戻りが避けられ、品質とコストの両面でメリットが大きくなります。数量の妥当性を見極めるうえで、規格・張り方・形状の三点を同時に評価する姿勢が重要です。

芝生を敷くのに1m2あたり何枚必要か

芝生を敷くのに1m2あたり何枚必要か

37.1×30cm規格なら1㎡あたり9枚が実務基準、約35×25cm規格なら1㎡あたり12枚前後が安全側の目安になります。理由は1枚の面積差が主要因で、計算上は約11.43枚でも現場では端部調整や歩留まりの関係で切り上げる必要があるからです。前者は「9枚=1㎡」とする流通実績が豊富で、設計・見積り・調達の各フェーズで扱いやすい規格といえます(参照:販売例)。

実務の視点では、1㎡という抽象的な面積よりも、現場図に実寸のマットをタイルのように並べてみる「平面割付」の考え方が有効です。曲線の花壇、樹木の根鉢、散水栓やマスの位置など、障害物の存在は必要枚数に直接影響します。障害物周囲は小片が増えやすく、乾燥や剥離を招きやすいリスク地点です。小片を極力減らすために「基準線」を家側から取り、通りを整えて市松状にずらしながら配列していくと、カットロスが減り、根付き後の仕上がりも安定します。こうした割付は、DIYでも方眼紙や無料の作図アプリで容易にシミュレーションできます。

参考:TM9などの規格は販売ページで「9枚=1㎡」と明示される例が多く、換算が容易です(ふるさと納税例)。規格が混在する場合は、単価比較を必ず1㎡あたりに統一してください。束単価のみで比較すると、約0.875㎡規格が割安に見える錯覚が生じます。

最後に、1㎡あたりの必要枚数を確定したら、施工面積全体に対して5〜10%の予備を加えます。予備は端部の補修や、一部のマットの品質ばらつきにも対応できます。余剰分は日陰側の更新や踏圧の集中する動線の補修にあてると無駄がありません。数量の安全側見積りは、最終的に手戻りや品質低下を防ぐ、もっとも安価な保険と考えられます。

芝生の目地張りの計算方法

芝生の目地張りの計算方法

目地張りは「芝同士の間隔(目地)を3〜4cm程度空けることで、初期の使用枚数を減らし、導入コストを抑える」貼り方です。理由は単純で、空けた隙間が初期被覆率の低下=必要枚数の低減につながるからです。例えば約35×25cm規格(1枚0.0875㎡)を10枚束で用いる場合、べた張りでは1束あたり約0.875㎡しか被覆できませんが、目地張りで均等に隙間を設ければ、初期被覆を約1.0㎡程度まで広げる設計が可能です。ホームセンターや園芸解説でも、目地張りはDIYで採用される代表的手法として紹介されています(参考:KINCHO 園芸情報CAINZ DIYコミュニティTIME公式動画)。

計算の考え方は次の通りです。まず、マットの短辺・長辺に対して「目地幅」をそれぞれ加味し、実質ピッチ(マット幅+目地幅)で庭面を格子状に割付します。次に、割付行数×列数の積をとり、必要枚数を求めます。最後に、端部の調整を見込んで5〜10%を上乗せします。例えば長辺30cm・短辺37.1cmのマットで、目地幅を各方向3cmとすると、実質ピッチは33cm×40.1cmになります。1m^2の正方形領域に仮想的に敷設するなら、行方向は約100÷33≒3.03列、列方向は約100÷40.1≒2.49列となるため、3×3=9枚前後が目安です。もっとも、実庭の寸法は1m^2にきっちり一致しないため、実務では庭全体の外形寸法で同様に格子割を行い、行数・列数から総枚数を算出します。

目地張りの注意:初期は土の見える面積が大きく、雑草発生や乾燥が起きやすくなります。目土(粒径のそろった細かい土)をすり込み、板で転圧し、十分に散水する基本手順を丁寧に守ると、活着までのリスクを抑えられます(参考:KINCHO 園芸情報)。

よくある失敗は、目地幅が不均一になって列の通りが乱れ、マットの隙間がバラつくことです。見た目の問題だけでなく、散水や目土の偏り、エッジ部の乾燥・剥離にもつながります。基準線を打って「タイル張り」の意識で互い違いにずらし、市松模様の配列を保つと整然と仕上がります。また、目地張りで初期コストを下げても、密度が上がるまでの期間はこまめな除草と散水が必要です。短期のコストと中期の管理負担をトレードオフで評価し、施工方式を選択しましょう。

芝生1束の重さ

芝生1束の重さ

1束の重量は「製品タイプ(マット/ロール)」「切り取り時の土厚」「含水率(湿り具合)」によって大きく変わります。マット10枚束で一律に何kgとは言い切れず、同一圃場でも晴天時と雨天後で体感的に別物になることがあります。公的な統一規格は見当たりませんが、ロール芝については1ロールあたり7〜8kg前後と案内している販売者の例があり、輸送・取り回しの参考にはなります(参照:BBネット 楽天)。

理由は、切り芝の重量の大半を占めるのが「根鉢に付いた土と水」であるためです。厚く切り出せば重量は増え、薄く切り出せば軽くなります。乾いた状態で積み込んでも、散水や降雨の影響で到着時に重量が増えることも珍しくありません。梱包単位の表記が「1箱=○kg」となっているケースでは、輸送用ダンボール+保護資材の重量も含まれるため、純粋なマットの重量とは異なる点にも注意が必要です。DIYでの搬入では、台車やブルーシートを準備して動線を確保し、腰を痛めないよう複数人での運搬を前提にスケジュールを組むと安全です。

安全配慮:重量物の扱いは、軍手や滑りにくい靴の着用、段差の養生など基本を徹底します。雨上がりのぬかるみでは想定以上に重量が増し、足元も不安定になります。搬入経路を事前に確認し、無理をしない体制で作業してください。

よくある失敗は、重量を過小評価して一度に多く運ぼうとすることです。庭や通路に土がこぼれると清掃が増え、マットの角も崩れやすくなります。少量ずつ確実に運ぶ、シート上で仮置きしてから並べるなど、手戻りを避ける工夫が肝要です。重量が気になる場合は、店舗で実物を持ち上げて感触を確かめる、販売者に当日の含水状態を問い合わせるといった事前確認が実務的です。なお、薬剤散布など健康に関わる作業を伴う場合は、メーカーや公的機関の安全情報に従う必要があります。情報は「公式サイトによると〜とされています」「〜という案内があります」の形で確認し、無理な作業計画は避けてください。

高麗芝1束について

高麗芝1束について

「高麗芝の1束は、流通規格により約1.0㎡または約0.875㎡とされることが多く、購入時の規格確認が必須」です。理由は前述の通り規格の二系統が同時に存在しているためで、同じ“1束”でも被覆できる面積が異なるからです。例えば、CAINZの芝用資材には「芝1束にピッタリ(1㎡用)」と明記される製品があり、市場では「1束=1㎡」前提で設計された周辺資材が一定数流通しています(参照:CAINZ公式)。同時に、ホームセンター各社では約35×25cmの10枚束(約0.875㎡)も一般的で、目地張りを前提に「1束で約1㎡」と案内されることもあります。どちらを採るかで必要束数、さらには総額が変わるため、見積りの起点での認識合わせが重要です。

実務では、まず施工面積を正確に把握し、採用する規格と張り方を決め、1㎡単価に統一して価格比較します。例えば、37.1×30cm×9枚=約1㎡の規格なら、束価格がそのまま1㎡単価に相当します。約35×25cm×10枚=約0.875㎡の規格では、束価格を0.875で割り戻して1㎡単価を算出し、横並びで比較します。外構工事の相場解説でも、日本芝の施工は下地の状態や搬入動線で費用レンジが大きく変わるとされています。DIYか業者依頼かを含め、複数見積りの平仄を取りながら、総額ではなく1㎡あたりの比較で合理的に判断すると良いでしょう(参考:LIFULL HOME'Sイエノワ)。

高麗芝の基礎知識:日本の気候に適した夏芝で、冬期は地上部が休眠して褐色になります。春〜初夏に生育が旺盛になり、根付きやすいのは地温が上がる時期とされています。貼り方や管理方法はメーカーや園芸情報で丁寧に解説されており、散水・目土・転圧の基本を守ると立ち上がりが安定します(参考:KINCHO 園芸情報)。

よくある失敗は、束の規格を確認しないまま数量と資材(目土・肥料・シートなど)を手配し、当日に不足が生じることです。端部処理や障害物周りのカットで小片が増えると乾燥・剥離が起きやすく、見た目にも影響します。基準線を家側から取り、見切り材や根止めを事前に用意し、雑草抑制やエッジの保護も並行して設計に入れておくと、仕上がりとメンテナンス性の両面で差が出ます。規格差と張り方の選択、そして1㎡単価への換算という三つの柱を揃えることが、コストと品質の最適解に近づく最短ルートだといえます。

参照元(主要)丸井農園(楽天)ふるさと納税 取扱例CAINZ公式KINCHO 園芸情報BBネット(ロール芝重量の目安)LIFULL HOME'S(費用の考え方)イエノワ(施工費相場の参考)

芝生 1束:面積と張り方別の目安

芝生 1束 面積と張り方別の目安

  • 芝張り工事の費用とカインズでの芝生の値段
  • 芝生1束の値段についてと芝生1平米あたりの値段
  • 初心者向け芝生の貼り方と芝生の張り方と適切な時期
  • 芝生 1束 面積 芝生1束は何平米になるか

芝張り工事の費用とカインズでの芝生の値段

工事費は下地の状態・施工面積・搬入経路・張り方で大きく異なります。単純に束価格だけで判断すると、総額の見積もりがズレやすいです。工事項目は整地、防草シートの敷設、床土(砂や真砂土を含む)造成、転圧、芝張り、目土入れ、散水、残土処分などに分解でき、どれが見積りに含まれているかで費用感が変化します。量販店や通販の小売価格は季節・地域・在庫状況で上下しますので、当日の店頭や公式通販での価格確認が合理的です(参照:CAINZ公式サイト)。

このため、見積り比較のコツは二点あります。第一に、材料と工事を切り分け、材料は1㎡単価に統一して比較します。第二に、工事は「整地の深さ」「防草シートの有無」「床土の配合(砂の比率)」「転圧回数」「搬入距離」など仕様を揃えることです。仕様が異なる見積りは価格の優劣を判断できません。さらに、施工可能な一日の敷設量や分納条件も確認します。生きた苗である芝は保管で劣化しやすく、配送から施工までの時間差が品質に響くためです。例えば一部の生産者・販売者は、日当たりの天候や注文量に合わせて分納を前提に案内しており、1日あたりの最大配送量を制限して品質を守る運用をしています。こうした条件は総工期や人員計画にも影響します。

注意点:配送料・梱包単位・日時指定の可否・分納条件は総額に直結します。束の規格が違う見積りは面積換算で揃え、必ず1㎡あたりに換算して比較してください。雨天順延時の保管方法や、受け取りから施工までの推奨時間も併せて確認すると安心です。

費用構成の見える化

項目 主な内容 費用が増える要因 費用を抑える工夫
整地 掘削・小石除去・不陸調整 地盤が硬い・残土多い・凹凸大 施工前に粗整地をDIY、残土置場の確保
防草シート シート敷設・ピン打ち 法面・複雑形状・重ね代増 直線基調の割付、適正重ね代の設計
床土造成 砂と土の層づくり・転圧 厚み増・砂の運搬距離 搬入経路の確保、事前荷下ろし
芝張り べた張り/目地張りの敷設 曲線多・障害物多・端部カット多 事前の割付図作成、基準線の設定
仕上げ 目土入れ・転圧・散水 勾配調整・水はけ改善の追加 水勾配の事前設計、排水ラインの確保
物流 配送・分納・荷揚げ 階段・長距離搬入・大型車不可 近接荷下ろし場所の確保、台車の用意

カインズでの価格確認の進め方

量販店では、同じ“高麗芝”でも規格や原産地(圃場)で束面積や品質が異なります。オンラインと店舗で在庫・価格が違う場合もあるため、受け取り店舗を先に選び、当日在庫・入荷予定・配送の可否を問い合わせると段取りがスムーズです(参照:CAINZ公式サイト)。また、資材(目土・肥料・根止め・芝刈り機)の同時調達でまとめて配送にしておくと、複数回の運搬が減り作業時間を確保できます。

最後に、工事の委託を検討する場合は、少なくとも二〜三社で仕様を揃えた相見積りを取り、単価だけでなく工程、アフター、天候順延時の対応、施工可能な1日の敷設量を確認します。ここまで整理できれば、束価格の印象に引きずられず、合理的な意思決定がしやすくなります(参考:費用の考え方 LIFULL HOME'S)。

芝生1束の値段についてと芝生1平米あたりの値段

芝生1束の値段についてと芝生1平米あたりの値段

束価格の見比べではなく、1㎡単価への換算が必須ということです。理由は明快で、束の規格が「約1.0㎡相当(37.1×30cm×9枚)」と「約0.875㎡相当(約35×25cm×10枚)」で並存しているからです。仮に同じ束価格でも、後者は面積が小さいため、1㎡換算で割高になります。そこで、束価格を束面積で割って1㎡単価を算出し、初めてフェアな比較が可能になります。さらに、張り方(べた張り/目地張り)で初期必要束数も変わりますから、比較時は張り方の前提を合わせることが不可欠です。

換算の実務ステップ

  1. 購入候補の規格を確認(1枚サイズ・束の枚数・束面積)
  2. 束価格÷束面積=1㎡単価を算出
  3. 張り方の前提を決める(べた張り or 目地張り)
  4. 施工面積×1㎡単価で材料費の当たりを把握
  5. 端部ロスと予備を加え、+5〜10%で最終見込み
比較軸 規格A(37.1×30cm×9枚) 規格B(約35×25cm×10枚)
束面積 約1.00㎡ 約0.875㎡
1㎡単価の求め方 束価格÷1.00 束価格÷0.875
必要束数(べた張り) 施工面積(㎡)×1.00 施工面積(㎡)×1.143
必要束数(目地張り) 施工面積(㎡)×0.83〜0.9 施工面積(㎡)×1.0前後

数量と単価を1㎡基準にそろえると、違う規格・違う束価格でも公平に比較できます。張り方の違いは初期費用に影響し、べた張りは高く、目地張りは低くなりがちです。

よくある失敗と回避策

  • 失敗:束価格が安い方を選び、面積不足に気付く
  • 回避:束面積を確認し、1㎡単価に換算して比較
  • 失敗:張り方の前提が混在し、数量が合わない
  • 回避:べた張り/目地張りを先に決め、同条件で見積り
  • 失敗:端部・曲線部のロスを見込まず不足する
  • 回避:+5〜10%の予備を最初から手配

価格は時期要因も受けます。春〜初夏は需要期で在庫の薄い店舗が出やすく、秋冬は入荷自体が限られる傾向があります。品質(新鮮さ)と価格のバランスを取り、施工日に合わせた入手が理想的です。通販では配送リードタイムや受け取り可能日を確認し、到着当日〜翌日施工が推奨されることが多い案内になっています。過度な前倒し納品は品質低下の誘因です。

初心者向け芝生の貼り方と芝生の張り方と適切な時期

初心者向け芝生の貼り方と芝生の張り方と適切な時期

成功率を高めるカギが「適期・排水・転圧・目土・散水」に集約される、という点です。春〜初夏の地温が上がる時期は活着がよく、管理負担も抑えやすいでしょう。一方で、真夏は散水回数が増え、休眠期(晩秋〜冬)の施工は根付きが遅くなります。初めての施工では、根が十分に張るまでの養生を前提に、歩行や荷重を控える運用が必要です(参照:KINCHO 園芸情報CAINZ くらしDIYマガジン)。

標準手順(DIYの基本)

  1. 整地:7cm程度掘り下げ、小石・雑草根を除去し、不陸をならす
  2. 排水層づくり:砂を4〜5cm敷き、散水して転圧して締める
  3. 保水層づくり:培養土や真砂土を2cmほど敷き、再度転圧
  4. 割付:基準線を家側に取り、市松状にずらして並べる
  5. 張り方:べた張りは隙間なし、目地張りは3〜4cm空ける
  6. 目土:粒のそろった目土を全体にすり込み、板で転圧
  7. 散水:根まで届く量をたっぷりと与える

用語補足:目土は芝の隙間や表面に入れる細かい土で、乾燥防止と根張りの助けになります。エアレーション(穴あけ)やサッチング(枯葉かき出し)は更新作業で、通気性と分解を促し、病害発生リスクを下げます。

べた張りと目地張りの選び方

べた張りは初期完成度が高く、雑草の侵入を抑えやすい反面、使用量が増えて初期費用が上がります。目地張りは初期費用を抑えやすい一方、隙間の養生と雑草対策に手がかかります。歩行頻度の高い動線や遊び場はべた張り、視線の抜ける縁や法面は目地張りなど、エリアで使い分けても無理がありません。

時期の注意:真夏は早朝・夕方の散水で乾燥を防ぎ、休眠期は施工後の緑化を期待しすぎない計画にします。薬剤や肥料については、メーカーのラベル表示や公式情報の指示に従うことが推奨されています(参照:住友化学園芸)。

よくある失敗と対策

  • 水たまりができる:下地の不陸・転圧不足が原因。水勾配を計画し、砂層で排水を確保する
  • 隙間が不均一:基準線がない割付が原因。糸を張り市松で通りを合わせる
  • 乾燥で浮く:散水不足・目土不足が原因。表面にしっかり目土をすり込み、初期は踏まない
  • 雑草が増える:防草シート不足や養生管理不足が原因。施工段階から対策を組み込む

芝生1束は何平米になるか

芝生 1束 面積 芝生1束は何平米になるか

結論の再確認として、芝生1束の面積は規格で変わり、37.1×30cm×9枚=約1.0㎡約35×25cm×10枚=約0.875㎡が実務的な基準です。目地張りでは初期使用量を抑えられ、0.875㎡の束でも1㎡相当に近づく設計ができます。数量と費用の見積りに迷った場合は、1枚面積から逆算する習慣を徹底すると誤差が小さくなります。最後に、面積と必要束数、概算費用をイメージしやすいよう、規格別の早見表的な考え方を示します。

面積から束数を求める考え方(例)

施工面積 規格A(約1.0㎡/束 べた張り) 規格B(約0.875㎡/束 べた張り) 規格B(目地張り 初期目安)
10㎡ 約10束+予備 約12束(10÷0.875) 約10〜11束
20㎡ 約20束+予備 約23束(20÷0.875) 約20〜22束
30㎡ 約30束+予備 約34束(30÷0.875) 約30〜32束

実務では端部ロスや品質ばらつきに備え、+5〜10%の予備を見込みます。材料費の比較は、束単価ではなく1㎡単価に統一すると錯覚が減ります。

芝生1束の面積と張り方別まとめ

  • 芝生 1束 面積の基準は37.1×30cm×9枚で約1㎡
  • 約35×25cm×10枚の束は約0.875㎡が一般的
  • 目地張りは初期使用量を抑えられる
  • 必要枚数は面積÷1枚面積で算出
  • 必要束数は必要枚数÷束の枚数で求める
  • 見積りは必ず1㎡単価に統一して比較
  • 工事費は整地や搬入条件で大きく変動
  • 春〜初夏の施工は活着しやすい
  • べた張りは完成が早く、雑草侵入を抑えやすい
  • 目地張りはコストを抑えやすい
  • 1束の重さは乾湿や土量で変動し約20kg/箱の例もある
  • 高麗芝は流通規格の差に注意が必要
  • 量販店資材に1㎡前提の商品設計がある
  • 通販の商品説明に規格が明記されることが多い
  • 最終判断は現物規格と数量計算の整合で行う

参照:張り方・管理の基礎 KINCHO 園芸情報/費用の考え方 LIFULL HOME'S/季節記事 CAINZ くらしDIYマガジン

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